2011年8月4日木曜日

病院でのモラルサポート

昨日8月3日はFirst Sermon Lord Buddhaという祝日でお休みでした。

お釈迦様が悟りを開いた後に、最初に教えを説いた日として、
ブータンでも最も縁起の良い日とされているそうで、本来は
一日断食をし、お寺にお参りをしたりして過ごすそうです。

 午前中テレビの据え付けがあったため、午前の回診は当直の
先生にお任せして、私は午後から病棟に出向きました。

病棟ではホスピタル・ラマと呼ばれる高僧に出逢いました。
彼は定期的に病院中を回り、リンポチェと呼ばれる、これまた
偉いお坊さんに祝福を受けたというスンケと呼ばれるお守りの紐
や何種類ものハーブを練り込んで作られた2mm程の正露丸の
ような丸薬を配り歩きます。


興味深いのは、配るのが患者さんだけではなく、その家族、そして職員にまで
等しく配ってくれるということです。

写真は、丸薬を有り難そうに頂く、病院の守衛さんです。



病院にいることで、お寺にいくことが出来ない患者さんや、家族、病院職員
にとって、ホスピタル・ラマは、まさにモラルサポートとして、とても
重要な存在のようです。


翌日、実家でプジャ(法要)をしたというボスが、スンケと医学の守り神である
メディスンブッダ(薬師如来?)のネックレスをくれました。

病院は辛い職場ではありますが、こうして色んな形でモラルサポートが受けられる
と少し気持ちが軽くなり、病気と闘っているのは自分ひとりじゃないと思え、
何となく連帯感が感じられるから不思議です。

病院ではこの日、また一人、赤ちゃんが天に召されました。

私はいつもの通り、メモリアルチョルテンに行ってお祈りを捧げて帰りました。



小雨振る中、この日はいつにも増して、日が暮れても夜遅くまで、多くのティンプー
市民がチョルテンを訪れ、祈りを捧げていたのでした。

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